| 景気と水着タイプの関係について--1990年代女性誌水着特集記事から-- |
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| kononatu@mail.goo.ne.jp (1998.05.09 脱稿) (1998.05.31 更新) (1999.06.25 追記) (2000.06.06 更新) (2000.11.02 メールアドレス変更) |
| ●はじめに |
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1970年代以降、“景気と女性のスカート丈は連動する”といわれてきた。すなわち、これは景気が低迷すると、1着の原価を減らすために、布地が少なくて済むミニスカートを流行らせる傾向が、業界(ここでは特にアパレル産業を指す)にはあるということ表している。では、水着についても同様な傾向があるのであろうか。
| ●資料 |
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上記問題を調査するために、「この夏・水着の傾向と対策 調査編」(以下、「調査編」)に掲載した女性誌の水着特集記事で紹介されている水着タイプの比率推移を表わしたのが表-1である。また、参考のために、1980年代と2000年代のデータを表-1aに示した。
| 表-1 年次別スタイル別女性誌紹介水着数及び比率[単位:着] | |||
|---|---|---|---|
| 年次 | ツーピース水着 | ワンピース水着 | 合計 |
| 1990 | 82(12%) | 592(88%) | 674 |
| 1991 | 113(16%) | 578(84%) | 691 |
| 1992 | 126(26%) | 360(74%) | 486 |
| 1993 | 95(30%) | 224(70%) | 319 |
| 1994 | 170(35%) | 309(65%) | 479 |
| 1995 | 753(60%) | 512(40%) | 1,265 |
| 1996 | 944(83%) | 196(17%) | 1,140 |
| 1997 | 1,231(77%) | 375(23%) | 1,606 |
| 1998 | 1,325(85%) | 235(15%) | 1,560 |
| 1999 | 1,161(91%) | 114( 9%) | 1,275 |
| 合計 | 6,000 | 3,495 | 9,495 |
| 平均 | (52%) | (48%) | _ |
| 表-1a スタイル別女性誌紹介水着数及び比率(追加分)[単位:着] | |||
|---|---|---|---|
| 年次 | ツーピース水着 | ワンピース水着 | 合計 |
| 1988 | 16(11%) | 130(89%) | 146 |
| 2000 | 1,270(94%) | 88( 6%) | 1,358 |
なお、「調査編」では、水着の紹介数をビキニ、セパレーツ、モノキニ、ワンピースに別けて記載してあるが、[凡例]にも記してあるように、前二者間の厳密な分類は不可能なため、ここではそれらを合わせてツーピース水着として集計している。
同様に、ツーピース水着、ワンピース水着のいずれに分類するか判断の困難なものもあるが、それらについても[凡例]に明記された分類法に従った。
| ●考察 |
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まず注目しなければならないことは、ツーピース水着の比率が、1997年を除き、右肩上がりに推移していることである。これは「バブル崩壊」と無縁ではなかろう。
| ※株価が最高値を付けたのが1989年12月。その後、下降し続ける。1990年末〜1991年2月にかけて、短期反騰するも、1991年末から1992年始にかけて急降下した。この時期を「バブル崩壊」と呼ぶことが多い。しかし、ここでは、それ以前の株価暴落が続いた1990年秋ころを一つの区切りと考えている。なお、1993年10月には「景気の谷」をむかえ、1994年には回復傾向を示した景気も、「バブル崩壊のツケ」という潜在的な不景気要因を抱えたまま、1990年代後半をむかえる。 |
つぎに、1995年にツーピース水着の比率が急激に伸びたことに注目したい。[水着年表]を見れば明らかなように、1993年の冷夏による業界の業績悪化、1994年の猛暑と「白水着」の爆発的流行。そして、1995年、各社が「白水着」を発売。「白水着」は、ワンピース水着よりもビキニが主流であったため、このような変化となったと考えられる。
最後に、1997年にワンピース水着の比率が上がった点だが、これが一時的なものとすれば、業界が“景気は上向きである”と誤った判断をしたからではなかろうか。つまり、4月1日に5%となった消費税の影響で、消費者の購買熱がここまで冷え込むとは予測できなかったということである。
| ●まとめ |
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以上見てきたように、“外衣と同様、水着の布地も景気が悪くなるほど、少なくなる傾向がある”と言えそうである。それに対して、今年(1998年)の女性誌の水着特集記事および新聞の水着関連記事の多くは、《ワンピース復活》を強調している。しかし、記事を詳しく分析してみると、実際には“水着+ワンピースドレスといったセットものの売れ行きが好調”ということであり、この場合の“水着”もツーピース水着が圧倒的に多いようだ。したがって、今年(1998年)は、過去最高の比率をツーピース水着が占めると考えられる。
○1999年分データの追加による追記(1999.06.25)
1999年は1998年に記録したツーピース水着の最高比率を更新することが明らかになった。また、1990年代を通観すると、わずかではあるが、ツーピース水着がワンピース水着を上回ることとなった。
○2000年分データの追加による追記(2000.06.06)
2000年はツーピース水着の最高比率を更新することが明らかになった。なお、昨年(1999年)以来、“タンキニ”と呼ばれる肌の露出度の低いツーピース水着が多く紹介されるようになってきている。しかし、それらは全体から見ればまだまだ少数であり、ここで行なっている集計に大きく影響するとは考えられない。
| ●全データに基づく集計 |
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表1に表1-aを加えた集計結果を表-1bにまとめた。
| 表-1b スタイル別女性誌紹介水着数及び比率(総数)[単位:着] | |||
|---|---|---|---|
| ツーピース水着 | ワンピース水着 | 合計 | |
| 合計 | 7,286 | 3,713 | 10,999 |
| 平均 | (52%) | (48%) | _ |